Assassin's Creed Revelations Gold Editionをクリア。
Assassin's Creed 2から続くエツィオ・アウディトーレが主人公のシリーズ
の完結編。そのため過去作に比べ変化しているところはフックブレードと
爆弾とあとアサシン組織に関わるシステムぐらいで大きな変更は無く、エ
ツィオシリーズの集大成としてまとまった作品になっている。
ちなみに、Gold Editionは本体+3つのDLC。DLCのキーをゲーム中に一つ一
つ入力する必要があり有効化が面倒だった。
日本語化は可能。日本語字幕が出る。
バイナリエディタで弄るだけで日本語化できる。
ただし、オプションの一部は文字が正常に表示されない。特にキーコンフィ
グはどのキーがどのアクションに割り当てられるのか全く分からなくなる。
そのためオプションを先に変更してから日本語化を行うことをお勧めする。
なお、ゲーム内でプレイできるデズモンドを操作する追憶の旅は別プログラ
ムらしく、オプション設定を再設定する必要があるためそちらも注意。
日本語化方法参考先
GAME漂流記 - Assassin's Creed: Revelations日本語化
舞台は1511年のオスマントルコ支配下のコンスタンティノープル。ビザンツ
帝国から奪い取って60年近く経つも、影響下で勢力を拡大させていたテンプ
ル騎士団及びビザンツ帝国残党が敵となる。
相変わらず観光ゲームとしては良い出来で、金角湾を臨むコンスタンティノ
ープルが細かく再現されており、幾つかの著名な建造物や史跡などを巡るこ
とができるようになっている。
ストーリーは過去にアサシン教団が本拠地としていたマスヤーフの城塞の地
下にある書物庫に入るための鍵を探し出すためにコンスタンティノープルへ
と入る。そして、鍵を集め、書物庫の中にあるものを見て、知覚したことで
エツィオは自分の役割を知ることになる。
エツィオシリーズとしてはエツィオの役割とその終わりを表現されてはいる
が、シリーズ三部作と長い中で様々な情報に触れ、引っ張ってきた割には消
化不良感が強い。それに根幹の謎にはほぼほぼ触れてさえいないので全体の
ストーリーも進展していないのもその感を強くしている要因。
さらにエツィオの扱いが軽くも感じる。オープニングムービーでエツィオの
独白という形で自身は歴史の中に出てくる大多数の中の一人のアサシンであ
るのみと言っているが、プレイヤーとしてはこのキャラに愛着と特別感を抱
くのは当然なので、長いシリーズを掛けて描いてきたこのキャラの最後がこ
れで終わり?という気持ちになってしまう。
アルタイルと対比させるところを描いているのはわかるが、アサシンとして
はあれではアルタイルに重心をよせたように捉えられることができ寂しくも
あった。
逆に書物庫の鍵を入手する際に第一作の主人公であるアルタイルの生涯を一
作目クリア後から息を引き取るまで追体験でき納得できる終わりになってい
るのは良かった。
上にも書いたが大きな変更点はフックブレードと爆弾の追加、エリア開放後
のアサシン拠点開設とマスターアサシンの拠点への派遣。
フックブレードは移動に使用するのが主で登りが素早くなることと、フック
代わりにロープに引っ掛けて滑って移動することができる。結構便利。
爆弾は容器・火薬・効果それぞれに特性ある素材があり、目的に合わせてそ
れぞれの特性を選択して爆弾を製造する。敵への攻撃・撹乱・陽動など色々
な爆弾を製造できる。ただし、持てる爆弾の数は攻撃・支援・陽動の三種類
あり、それぞれ三個まで。すぐに使い切ってしまうが、町の各所に製造場所
が配置されている。
拠点開設はマップが幾つかの地域に分かれており、ゲーム開始直後はそのほ
とんどがテンプル騎士団の支配下にある。その状態では敵の警備拠点周辺が
高度警戒地域になり、各店舗の開設なども出来なくなる。開放するにはその
地域の警備隊長を殺害後に狼煙をあげる必要がある。この警備隊長は高度警
戒地域を巡回しておりこちらの姿を見られずに暗殺しなければならない。た
だ暗殺前に見つかってしまうと警備拠点へ逃走をはじめ、拠点の中に入ると
ゲーム時間内で翌朝にならないと出現しなくなる。この間がかなり長く、も
し失敗してしまうと待つのが本当に面倒。このシステムを採用するならせめ
て任意の時間を待機できるシステムが欲しい。
そして、エリア開放すると勧誘して育った部下のアサシンを拠点に配置する
ことができ、マスターアサシンミッションを経ることでテンプル騎士団の拠
点奪還を無効にできるようになる。
ちなみにアサシンを育てるには前作にもあったようにアサシンを派遣するか、
部下のアサシンを呼び敵を排除することで経験値を得てレベルアップしてい
く。
それ以外の箇所については細かな変更点はあれど、プレイングに多きな影響
は与えないものばかり。
近接戦闘は変わらずカウンターで無双できて、暗殺は遠距離で楽にこなせる。
戦闘に絡まない作品のもうひとつの楽しみでもあるアスレチックに重点を置
いたマップが少なくなっているのでここはもう少し増やして欲しいところ。
不満な点は店舗開設で警戒度が上がること、これが序盤は非常に面倒。店舗
は地域ごとにひと塊で存在することが多いが、いちいち幾つか開設するたび
に先触れを探して、移動して、警戒度を下げて、また移動して店舗まで戻り
残りの開設していない店舗に寄らなければならない。テンプル騎士団支配下
のエリア内での店舗開設による影響で上がるなら理解できなくもないが、ア
サシン教団が影響下においていても上がるのは意味不明。これがこの作品内
で最も面倒だった。
DLCについては被験体16号ことクレイ・カズマレクのアブスターゴ社の潜入
からの出来事を追体験できる一人称パズルアクション。本編内でプレイでき
る追憶の旅と似たようなゲーム。ややアクション性が高くなっている。本作
のサイドストーリーとしてプレイしてみると面白いと思う。
ただ直ぐに終わり、プレイ時間も短いため値段的には少し割高かな。
総評としてはエツィオシリーズ集大成としては無難な出来。
特に革新的なシステムがあるわけではなく、改悪された部分もあるにはある
が他をダメにするほどでもなく、良いところも悪いところも前作を引き継い
だ形になっていた。