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17世紀のカリブ海を舞台とした一介の商人が交易・海上戦闘・街の運営
などを行い大商人へと上り詰めるストラテジーゲーム。Windows7 64bit
での起動とクリアを確認。
日本語化は可能。
日本語化方法とファイルのダウンロードは下記サイトを参照。
http://ruyon-sl.blogspot.jp/2010/07/2.html
「オランダに栄光を!」「トルトゥガを救え!」の2シナリオも日本語化
できる。
ただ、Windows7 64bitで起動する場合は下記の手順が要った。
1:PR2.exeをWindows95又は98/MEの互換モード及び管理者として実行。
2:起動後のムービーで反応がない場合はVideosフォルダ内の「ascaron」、
「intro」、「nvidia」の3動画を消すかリネームするかする。
これで私の環境では起動してプレイできるようになった。
ゲームはフリープレイとシナリオの2種類から成る。
フリープレイは何にも制限されず、目標もなくPort Royale2の世界を楽しむ
ゲームモード。フリープレイではスタートする街とスキルと初期設定を決め
ることができる。
スタートする街は
・ベリーズ
・セントオーガスティン
・ハバナ
・タークスアイランド
の8つの街。この中から選ぶことが出来る。其々特色があるがハバナが一番の
お勧め。交通の要衝なので交易がし易いこと、近隣に需要の旺盛な街があり、
特産品も販売しやすいものが揃っている。
スキルは
・経済(自分で交易すると5%引き)
・砲術(自分で海戦するとダメージ5%増)
・カリスマ(戦闘に勝利すると名声が5%増)
・剣術(決闘でのダメージ5%増)
砲術と剣術は不必要スキル。カリスマか経済かはお金を増やす手段にもよる
が基本は経済が安定だと思う。
初期設定は
・船重視
・ノーマル
・金貨重視
の三種類。初期金額を取るか、初期船舶の規模を取るかの違い。船はお金が
溜まれば交易目的ではフルート商戦を、戦闘目的では軍用フリゲートか軍用
コルベットを購入するまでの繋ぎにしかならないので初期金額を取るといい。
シナリオはチュートリアルから始まる各目標を設定された期限内に達成する
ことのみに主眼を置いたゲームモードになる。まずはゲーム内について解説
が付くシナリオを始めるといいと思う。
ゲーム内での最大目的は資産を増やすこと。資産を増やすことでランクが上
がっていく。資産を増やす方法は幾つかあり、交易を行い商品の売買の差額
で儲ける方法。海賊船やその本拠地を襲撃することで海賊の保有財産を奪う
方法。戦争中の特定の国に対する私掠許可状を得て、その国に所属する商戦
や艦船や街を襲って交易品や軍艦を売り払うことで儲ける方法。戦争中に友
好国から依頼されて敵の街を攻め落とした際に自分の街を作ることができ、
その街を育てて街を運営することで儲ける方法などがある。
以上のような方法はあるが、基本的には交易の利益で資産を増やしていくの
が主になる。交易品は必需品・生産品・生産品の原料・嗜好品に分かれてい
る。それぞれの街ではその街の生産品が安く取引され、生産品の原料やそれ
以外の物品が欠乏気味で高く取引される。
必需品は麦・果物・木材・レンガ。麦は大量生産できるが、生産地も多く一
部の街以外では需要が低く取引価格が低く利鞘も低い。果物は麦とほぼ同様
だが、少し需要が有る。木材・レンガは街で建設する際の必需品になるので、
街に建物を建築したり、運営する場合は売買物というより貯蓄資材。
生産品は肉・衣服・ロープ・酒・コーヒー・ココア・染料・タバコ。商品と
して取り扱い易いのは肉・衣服・ロープ・肉。これらは各街で需要が旺盛で
常に欠乏気味。10個400前後で仕入れて500~600前後で売りさばける。逆に
コーヒー・ココア・染料・タバコは転売差額が少なく、需要のある街が限ら
れるので扱い難い。
生産品の原料となるのはコーン・砂糖・綿花・麻と鉄製品。原料は価格は低
いが、それを必要とする街で安定した需要があるので自分の運営する街での
生産品としても優秀ではある。
嗜好品のスパイス・ワイン・鉄製品は商品単価が高く、終始各町で欠乏気味。
10個500前後で仕入れて1000前後で売ればガッポガッポ。特に商品を仕入れ
られる数が限られる序盤は重宝する。
各街の生産品は固定なので自分で交易ルートを考えると効率よく資金を増や
すことができるだろう。
対海賊はマップのどこかに海賊の拠点があり、そこを拠点に海賊が艦隊を繰
り出して略奪行為を行う。海賊の艦隊を襲うか拠点を襲い、海戦や決闘に勝
利すれば海賊船や財産を収奪するという形で資産を増やすことができる。
ただ、所持する財産や海賊船の価値は低く、プレイヤーへの海賊行為もそれ
ほど行われるわけではないので基本は放置してても問題ない。各国の副王な
どから受けるミッションでのみ海賊への敵対行動を行うというような存在。
私掠許可状を得て他国の艦船を攻撃する場合は交易品には期待できないが、
艦船を拿捕することでガレオンかキャラックなどの大型の船を売れば大きな
利益を見込める。特に他国の艦船だけでなく、街への襲撃を行うことはミッ
ションを受けてからにはなるが、自身の街を持つために必要なことでもある。
ただ、私掠許可状は戦争がないと行えず、さらに船員や武器、船の維持費に
メンテナンスなどが必要で、日ごろからお金がかかるため遊んでいると資産
が目減りしていく。
海上戦闘での戦闘は味方が行動できる船は1隻なのに対して敵は最大5隻にな
る。敵船の耐久力を減らす巨弾・敵船のマストに攻撃して速度を奪う連弾・
敵の船員を減らす散弾の三種類と武器を持って乗り込む戦闘の4通りがある。
砲弾は船の真横に向けてしか発射できない。
対多数の戦闘になると移動力を奪われタコ殴りにされるので、基本的には真
正面からは戦わずに連弾を用いて敵船の速度を奪っていき、こちらが一方的
に攻撃できるようにする。その後は散弾で敵船員を0にしてから、乗り込んで
敵船を拿捕するのが良い。拿捕すると敵船の装備を奪え、その上拿捕した船
を再利用又は売却することができる。沈没させてしまうと損になることの方
が多い。
使用する船は上記のような戦い方をする場合は軍用フリゲートか軍用コルベ
ットがお勧め。砲数の多いフリゲートか速度のあるコルベットかは好み。
大鑑巨砲主義はこのゲームでもロマンのまま終わる。
なお、戦闘では敵も三つの砲弾を用いてくるので戦後は船員や耐久力の回復
が必要になる。
街を運営する場合は各国の戦争状態時に私掠許可状を貰い、敵の艦船を減ら
し、ミッションを受けて敵対国の街を占領すると自分の街を作ることができ
る。作ることができる場所と生産品は予め決まっているので、交易に有利だ
ったり生産品が良い場所を選べばそれを交易品に使うことで利鞘が大きくな
り、儲けが増える。
ただし、街を発展させるためには街が消費する商品と職場と住宅に学校など
の環境が必要。それらを建築するには木材とレンガが必要なため、それらを
集めることからしないといけない。さらに生産品には原材料が必要なものも
ありそれらを枯渇させないために一定量を倉庫に入れておく必要がある。人
が足りない場合は他の人が余っている街から連れてこないといけない。飢餓
状態や伝染病状態になればそれに伴う必要な 物資を常に供給し続ける必要も
ある。
なお、自分の街を持たなくても既存の街に生産拠点を建設することができる。
ただし、その場合はその街で欠乏している物資を売り、名声を上げる必要が
ある。名声が上がるとその町での建築許可を得ることが出来る。もちろん、
木材・レンガ・人は賄う必要がある。
というように、何をするにしてもこのゲームでは交易が必要になる。この交
易は各街を回って安い物を買い高いところで売るということをひたすら行う。
この作業に楽しみを見出せるかどうかがこのゲームの面白さを左右する。交
易するのがめんどくさい、と考えるような人には向いていないゲームだった。
上に書いてあるようなことが好きな人なら間違いなく面白い作品ではあると
思う。