Brothers - A Tale of Two Sons on Steam
Brothers - A Tale of Two Sonsをクリア。
パズルとアクションが主のアクションアドベンチャーゲーム。
兄弟の冒険譚であり、弟の成長譚といえるゲーム。プロローグ+7つのチャプ
ター+エピローグの9つで構成されている。
日本語対応。
ゲーム内ではキャラクターが英語っぽい言語で会話しているが、それに関する
字幕はなく、プレイヤーがジェスチャーなどを見て頭の中で補い、話を組み立
てていく必要がある。
嵐の中で弟が船上にいるとき目の前で母親が溺れ死に悲しみに暮れる中、父親
までもが病にかかってしまう。病床に臥せている父親を回復させるために命の
水を求めて、兄弟が力を合わせて冒険する物語。
弟は母親の水死がトラウマになり、水が怖くなっている。そんな弟を兄は守り、
困難を打ち払うため先頭にたって行動する。弟は兄を頼りつつも、サポートし
て行動する。
このゲームの特色はプレイにコントローラーが必要で、ゲームマップ上で兄弟
二人を同時にコントロールすることにある。操作は移動のためのスティック操
作とアクションをするためのトリガー操作だけ。非常に簡単だが二人を同時に
操作しなければならないため、緻密な操作はできない。このもどかしさが逆に
面白さになっている。
また、グラフィック及びそれに伴う雰囲気も特色のひとつ。
グラフィックがこの世界観に合っており、このゲーム独自の雰囲気が出ている。
各チャプターのマップもそれぞれの特色が出ているので、インディーとしては
充分な出来だと思う。
緻密な操作ができないことを前提にパズルが構成されているので、ゲーム内で
出てくるパズルは非常に簡単なものばかり。また、パズルは同じようなパズル
ばかりで構成されている。
ただ、サクサク攻略できるので、テンポがよく、ストレスなくするする進むこ
とができる。しかも、同じようなパズルとステージに飽き始めたなという頃に
は次の展開が待っていたり次のチャプターへ移行するので、プレイしていて飽
きるといったことはなかった。
ゲーム自体も、他作品として比べればプレイ時間が少ないためボリューム不足
だと感じるかもしれないが、個人的には簡単で似たようなパズルを延々とやら
されるよりはこちらの方が好印象だった。
バランスの良い小粒な良作という印象。
独自の世界観を築くことができており、短い中にやりたいことを入れ、さら
にゲームとしての要素がバランスよく詰め込まれている。
話の展開はベタでよくあるものだが、それも弟の成長には欠かせない要素と
なっている。終盤、弟がトラウマを乗り越えるところでアクションキーを二
つ必要とするところは、やりたいことが明瞭で良い演出だった。
何十時間ものプレイを必要とする大作と違い、ほっと息抜きができるような
ゲーム。